展示品の中では、現在の地表面3~3.5mの深さのところから、一挙に14体が発掘された「アクロポリスの少女(コレー)たち」がとくに有名です。
「コレー」とは、女性着衣立像のことで、男性裸体立像「クーロス」と対の表現となっています。 ここでは、5体のコレーと1体のクーロスを紹介しましょう。 ペプロスのコレー (前530年頃 大理石 高さ117㎝) 117㎝ながら、「アクロポリスのコレーたち」を代表する作品。輝かんばかりの生気にあふれた少女の姿が表現されています。ペプロスというのは羊毛の衣装のこと。 この作品には、もともと色彩がつけられていて、今もところどころ色彩が残っています。 キオスのコレー (前520~510年頃 大理石 高さ55cm) この像を有名にしているのは、数あるコレーのなかで最も色彩をよく残している点です。少女らしいコケティッシュな微笑をたたえ、耳に大きな円形のイヤリングをつけています。頭髪はとくに入念に仕上げられています。 コレー680 (前520~510年頃 大理石 高さ115cm) コレーたちのなかで最も典型的な着付けをした一体。キトン(亜麻織りの薄い衣)の上に、右肩から左脇下にかけて、マントを袈裟懸けにしています。 この像の手の上にのせられた林檎(または柘榴)が、このようによく残っている例は他にはありません。 コレー674 (前500年頃 大理石 高さ92cm) この像の顔には、謎めいた表情があり、他の作品に見られない独特な魅力があります。眼に濃い顔料が残されているからでしょうか。 首が非常に長いのも特徴的です。 エウデュディコスのコレー (前490年頃 大理石 高さ54.5㎝) 奉献者の銘があることからこの名がつけられています。薄衣の下に透けて見えるメリハリの利いた力強い肉体と厳しい表情が特徴。 クリティオスの少年 (前490~480年頃 大理石 高さ86cm) クリティオスの作と考えられ、この名がつけられています。胴体と頭部が別々に発見され、つなぎ合わされました。 競技で優勝した少年像と考えられています。
by y-sakai-01
| 2005-09-11 14:39
| ギリシアの旅
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